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空華で見た(4) 飯岡千江子の版画の世界

飯岡千江子さんの版画展
好評開催中です


2月6日まで、高崎市在住の版画家、
飯岡千江子さんの作品展を開催しています。

ギャラリーに『上毛新聞』の取材があり、
1月20日、次のような記事が載りました。

  草花や木の種、小動物をモチーフにした作品が、
  2階まで続く壁面に飾られている。
  緻密に描かれたモノトーンのペン画は静かな時の流れを感じさせ、
  メルヘンチックに彩った色鉛筆画も目を引く。
   …(略)…
  ギャラリーの大きな窓から、観音山丘陵の豊かな自然を眺めることができ、
  飯岡さんは「作品と自然が融合する雰囲気も楽しんでほしい」と語る。


▼ずらりと作品が並ぶ会場風景。
(右側のペンギンは前回開催した吉村浩美さんの作品)
DSCN1764 (2)s

▼室内に飾るとどんな感じになるのかわかる展示。
作品を引き立てる額装も魅力です。
DSCN1754 (2)s

以下、ギャラリーオーナーからのレポートです。

不思議な夢のような世界

蛇が四角く渦のように回転し、
中央に頭がきて行き場を失っている作品のタイトルは、「迷惑」。

絵のモチーフは植物や種、動物、鳥が多いのですが、
単なる写実とは異なり、不思議な夢のような世界観が表われています。

▼壁の作品は「陽光」。ポストカードも販売しています。
DSCN1758 (2)s

技法の違いも味わって

ペン画の作品は近作で、
八つ切りから大作のパネルに仕立てたものまで20点程あり、圧巻です。

ペン画のそばに銅版画が展示してあるので、表現方法の違いが、
黒の色でよくわかります。
(ペンの描写は、0.1ミリ以下のロットリングで描かれています。)

色鉛筆画は、絵本の仕事のため、ペンで絵を仕上げて、
色鉛筆で色を施したもの。
色鉛筆はアメリカ製のパラフィンが含まれたものだそうです。

こんな技法の違いを間近に見られることも楽しみですね。
印刷物では伝わらない版画の質感を、ぜひ直接見て、お楽しみください。

なお、絵本も販売しています。
小品はお求めやすい値段になっています(8000円ぐらい)。
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空華で見た(3) 吉村浩美展 おと  ―murmur- その2

あけましておめでとうございます。
今年も高崎市のギャラリー空華と、当ブログをよろしくお願い致します。

さて、今回は、2015年11月8日から29日まで開かれた
吉村浩美さんの個展の感想をつづります。
前々回のブログの続きです。

つぶやきが聴こえてくる

ペンギンや小鳥、さやからはじけたばかりのそら豆、
樹々や花、果物をモチーフにした作品が並んだ会場は、
さながら命が歌っているかのようでした。

片隅に、展覧会のお知らせ葉書にプリントされていた作品がありました。
タイトルは「CANDLE(キャンドル)」。
高さ37cmの乾漆彫刻です。
両手にあごをのせて、ろうそくの光を見つめる少女の作品です。

▼下から見上げると、また違った表情が見えてきます
少女あおり

見ていると、何か聴こえてきました。
――この少女は何を思っているのかな。
そのつぶやきを、もっと聴いてみたいな。
そんな気持ちになってしまいます。

そういえば、今回の展覧会のタイトルは
おと ―murmur- つぶやき、でしたね。

▼「CANDLE」 顔のアップ
少女アップ

込められた祈り

反対側の隅には、全身像がありました。
タイトルは「まめさん」。
手のひらにのせたお豆をみつめる子供の彫刻です。

▼「まめさん」 高さ72cm
お豆さんS


これは、現代の仏像?
そう感じるのは、天平彫刻と同じ脱乾漆の技法で作られているからだけではなさそうです。

▼顔の部分のアップ
おまめさんBS


吉村さんが最初に手掛けた彫刻のモチーフは、野菜でした。
子供を作品にしようと思ったのは、
あるとき、夢中になってものを食べる子供の姿を見て、
「美しい」と思ったことがきっかけだったそうです。

「大人は体面とかいろいろなことを考えがちだけれど、
子供にはそういうことがない。
無心に、今のことに夢中になれる。そこに魅力を感じます」
と吉村さん。

そんな子供の姿に、吉村さんは、
ベトナムの高名な禅僧、ティク・ナット・ハーンの
「Be Here Now」という言葉を思うそうです。

それ以来、子供を中心に、多くの人物像を制作してきました。
作品を見た人からは、「仏が宿っているようだ」とか
「祈っているようだ」と言われることもあったそうです。

吉村さんの乾漆像を見て、観音様に見える人もいれば、
マリア様に見える人もいるでしょう。
それぞれの心で見てよいのだろうと思います。

●吉村さんの作品は、渋川市にある彫刻美術館、
「渋川市美術館・桑原巨守美術館」(ひとつの美術館の名前です)
のコレクションに収蔵されています。


▼「芽」 植物や木の芽を子供の頭部に擬人化した作品。
しずく坊S

▼「山の母Ⅱ」
しずく女


▼「しずくぶた」 水のしずくの形態から発想。
しずくぶた


▼乾漆レリーフ「bud Mar. 2014」
椿S


▼会場で挨拶する吉村浩美さん
吉村さん全身

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